明治維新以前は南部藩に鋳物師として召抱えられていた立場なので、殿様からの許可があれば”鋳物師忠兵衛”等と釣鐘等に銘が入れられたと聞いております。

鉄瓶であれば、注ぎ口の下や脇に、鍋や小物類であれば側面か底部に入っています。

茶釜や鉄瓶に各々の工房の屋号や銘が入れられるようになったのは、明治初期以降です。

因みに、鈴木主善堂の”しゅぜんどう”の由来を先代に聞いたところ「主に善き事を~」等々と申しておりましたが、定かな理由は不明という見解が正しい様です。しかし実に悪くない由来ですので「主に善き事を成す」様に一同で努めて参りたいと思っております。